ガス機器を10年以上販売して生きているキュウタといいます。
2003年に発売されたガスコージェネレーションシステムの「エコウィル」。
設置から10年以上経過し、取り替え時期がきたため、ガス会社がエネファームへの交換提案を始めています。
エコウィルとエネファームってどう違うの?
エネファームってお得なの?
こういった質問をよく頂くため、この記事ではエコウィルとエネファームの違いについて徹底解説していきます。
<プロフィール>
一部上場のガスメーカーに勤める30代営業マン
10年以上給湯器とコンロを売り続けている
ガス機器を累計10,000台以上販売した副業ブロガー
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エコウィルとエネファームの違い
エコウィル | エネファーム (アイシン製) | エネファーム (パナソニック製) | |
---|---|---|---|
タンク容量 | ノーリツ製90L (長府製137L) | 25L | 130L |
貯湯温度 | 75℃ | 65℃ | 60℃ |
通常時Max発電量 | 1000W | 700W | 700W |
停電時Max発電量 | 980W | 700W | 500W |
発電効率 | 22.5% | 55% | 40% |
騒音値 | 48db | 49db | 48db |
特長 | 手動発電に切替可能 | 24時間常時発電 | 大容量タンク |
エネファームは「アイシン製」と「パナソニック製」の2種類があります。
ガス会社によってはどちらかしか販売していないケースもあるため、最寄りのガス会社へご確認ください。
ではエコウィルとエネファームの違いについて、順番に解説していきます。
エコウィルの仕組み
エコウィルはガスを燃料にエンジンをまわして発電し、同時に排熱を利用してお湯を作っています。
つまり、電気とお湯を同時に作り出す給湯器ということですね。
ガスエンジンは自動車メーカーの「ホンダ」が製造しています。
大阪ガスや東京ガスなどガス会社が主に販売を行っていました。
もうすでに販売は終了していますが、2016年時点で14万台以上の販売実績があったので、まだかなりの台数が交換されないまま各家庭についている状況です。
エコウィルの経済性
カタログでは光熱費削減効果を年間約67,000円とうたっていました。
実際はに商品代+工事代で70万~80万円ほどするので、耐用年数10年では経費を回収するのは難しいです。
電気を作るのにガスを消費するため、ガス代は増えますがそれ以上に電気代が安くなる仕組みです。
エコウィルの特長3点
①停電時は最大980Wの電気が使える
自立運転時の発電出力は最大980Wで、停電時にも専用コンセントを用いてテレビやノートパソコン、照明、扇風機などを利用することができます。
②エコウィルはお湯を作るときしか発電しない
エコウィルはお湯を作るときにしか発電しません。
エコウィルで作られたお湯は洗面台を含め全ての給湯栓と床暖房に使われます。
ですので、設定された温度によって使用リットル数がかわります。
タンクで作られたお湯はいっぱいになった時点で発電も止まる仕組みになっているので、タンクにいっぱいになる前にお風呂にためたりシャワーを使ったりする必要があります。
③エコウィルは手動発電に切替可能
エコウイルの発電するタイミングは標準では「自動」になっています。
効率よく使おうと思えば「お湯を使う直前に湧き上がっている」のが一番いいわけです。
夏は早めに沸かしてタンクが満タンになってもそのまま夜に使えますが、冬は夕方に満タンになっても夜に風呂の湯はりをする時には微妙に冷めてしまいます。
なので、お客様によっては「自動運転」を「切」にして「手動運転」で動かす方も多いです。
お湯をよく使う時間帯の1~2時間前に、手動でエンジンを動かしお湯をためることでより賢く節約することができます。
もし深夜に発電を止めたい場合、「深夜停止」の時間設定をすればその時間帯は発電しなくなります。
エコウィルの保守契約
ちなみに保守費用としては年間約10,000円ほどで契約出来ます(ガス会社による)。
エコウイルがやっかいなのは6000時間の運転時間が過ぎると点検を促すサインが現れ、点検が行われない場合は自動的に発電機能が止まってしまうことです。
もちろん保守契約を行っていれば定期点検が行われますので、運転時間による停止からは逃れられます。
スポットで保守というのも選べるのですが、1回ごとに20,000~25,000円の費用がかかることを思えば保守契約の方が安くなるというのはよくあるカラクリです。
エネファームの仕組み
エネファームは、ガスから水素を取り出し空気中の酸素と結合させて、化学反応で電気を発生させる給湯器です。
同時に発生する熱でお湯を沸かして、給湯できるので大変効率的です。
さらに、1日の電気・お湯の使用量にあわせて自動でかしこく省エネ運転をしてくれます!
エネファームの経済性
エネファームの初期費用は120万~150万円ほどです。
大阪ガスのカタログでは光熱費削減効果を年間約108,000円とうたっていますが、これはめちゃくちゃメリットが出やすい条件で試算されたものです。
自宅で使用したときの実際のメリットは2〜3割ダウンすると思って読んでもらった方がいいですよ。
それでもエコウィルと比べれば、格段に光熱費を削減することができます!
アイシン製エネファームの特長3点
①発電効率がよい
トヨタグループの中核をになうアイシンのエネファームの特長は、業界最高水準の発電効率にあります。
最新型のエネファームは、発電効率が55%で、機体のサイズもかなり最小化されました。
また発電効率が高いので24時間連続運転できます。
②後付け設置可能
ただし、後付け設置に対応できるかは現在使っている給湯器の品番によります。
給湯器周りをすべて一新するのではなく、現行の給湯器やリモコンを有効活用してエネファームを使用できるのは、2019年の新モデルになってから「燃料電池ユニット&給湯器」というシステム構成に変わったためです。
③24時間発電で、停電時最大700Wの電気が使える
台風の大型化で、大規模な停電が増えています。アイシン製エネファームなら24時間発電だから、いつくるか分からない停電の備えに最適です。
停電時も発電を継続して、ガスと水が通っていれば電気もお湯も使えて安心です。精神的な不安もやわらげてくれます。
パナソニック製エネファームの特長3点
①最大130Lの大容量タンク
大手家電メーカーのパナソニックのエネファームは、最大130Lという大容量の貯湯タンクが一番の魅力です。
2Lのペットボトルなら65本分に相当し、トイレ用なら約32回分使えます。
※熱源機一体型の場合はタンク容量130Lですが、熱源機別置型の場合は約96Lとなります。
そして24時間常時発電ではなく、電気やお湯を使う時間帯に合わせて発電をする仕組みをとっています。
逆に言えば、発電していない時間帯もあるということです。
パナソニック製エネファームの発電目安時間は、京葉ガスの記事が大変分かりやすかったので、下記に要点をまとめました。
Q. エネファームは1日中発電をしているんですか?
A. エネファームの発電時間は、目安として、お湯の使用量が少ない夏場で10時間程度、中間期や冬場では16時間程度となります(京葉ガス試算)。なお、季節やご家庭での電気・お湯の使用状況等によっては1日中発電を行います(最大120時間まで)。ただし、機器の性能を保つため、発電停止後は2時間以上運転を停止します。
Q. 電気を使う際には、必ずエネファームが発電するのですか?
A. エネファームは、それぞれのご家庭のお湯の使用量に応じた発電となりますので、電気を使用する際、いつも発電するとは限りません。
Q. もっとエネファームを働かせて、もっと発電できるようにはしないのですか?
A. 電気使用量に合わせて運転するとお湯が余ってしまい、省エネにならないため、エネファームはお湯の使用量に合わせて発電をする仕組みとなっています(熱主電従型)。
このようにパナソニック製エネファームは、省エネ性を重視した発電方式となります。
発電アシストふろ予約
発電アシストふろ予約とは、簡単に言えば「何時〜何時までの間にお湯はりをする」という予約運転のことです。
通常はタンクのお湯が満タンになると発電を停止してしまうため、貯湯タンクの水の量に合わせてお湯はりを行うことで、発電時間を長く確保することができます。
②停電そなえ発電
停電発生にそなえて48時間連続発電を行う「停電そなえ発電」機能を搭載しています。
ネットワークを経由して、台風や暴風雨などの停電リスク予測情報を受信した時に、自動で「停電そなえ発電」に切り替わります。
手順としては、
1. 自動で「停電そなえ発電」に切り替わる。
2.「停電そなえ発電」を開始し、停電が発生したら、停電発電に切り替わる。
これだけです。使用者側で操作することなく自動でやってくれます。
また、クラウドなどのややこしい設定・接続が苦手な方には、ネットワークに接続していなくても使用できるように「停電そなえ発電」に手動で切り替えることも可能です。
操作方法はとても簡単で、「発電設定」スイッチを3秒以上長押しするだけです。
これで、停電そなえ発電に切り替わります。
※停電そなえ発電の自動切り替えは、ネットワーク関連初期設定を開始してから10年間の利用が可能です。
③発電期間が最長20年
ただし、メンテナンス保証は他社同様10年ですので、10年目以降の点検修理は有償となります。
この辺りの詳細は、別記事でまとめておりますので下記をチェックしてみてください。
アイシンとパナソニックに共通の注意点
アイシンとパナソニックに共通の注意点ですが、エネファームの発電中に停電が起きた場合、「停電時自立発電機能付き」の機種であれば発電を継続してくれます。
なので、「停電時に発電できる」という点では24時間常時発電しているアイシン製エネファームは最も非常時対応に優れていると言えます
1ヶ月休みなくガスを消費し続けている=ガス漏れ(ガスメーターの故障)が疑われてしまうので、安全上約1ヶ月に1度ガスを止める期間が存在する、ということです。
結局エコウィルが壊れたら、アイシンかパナのエネファームにすればいいの?
発電を残したいならエネファームですが、一番のおすすめは「エコジョーズ」です!
エコウィルを交換するなら「エコジョーズ」がおすすめ
エコウィルを交換するにあたり、一番おすすめなのは省エネ型ガス給湯器の「エコジョーズ」です。
発電機能はなくなりますが、交換や導入費用は他のエコ給湯器と比較しても格段に安くなります!
エコウィルは給湯・追い焚き・暖房の3機能がついていますが、エコジョーズでも同じように3機能使えるタイプがたくさん出ていますので、使用感は全く変わりません。
そんな方には、使いたいときに必要な量のお湯を作ることができる「エコジョーズ」が向いています。
できるだけ交換にかかる費用を安くしたい。。
お風呂や温水暖房を快適に使えて、ガス代が節約できる商品がほしい!
そんなあなたにオススメです!
エコジョーズは省エネタイプではない従来型の給湯器よりガスの使用量が少なく、CO2の排出量が低減されることで環境に負担がかかりにくくなっています。
エコウィルからエコジョーズに交換するメリット
エコジョーズの交換費用は安い
ガスをたくさん消費してくれるし、営業マンにはノルマが課せられているためしつこく営業してきます。
ですがガス会社の言いなりになってはいけません。
エコウィルからの交換費用は概算で、エコジョーズなら30万~40万円、エネファームなら120万~150万円ほどとなります。
安価でエコ給湯器を選ぶなら、エコジョーズへの交換がおすすめです。
貯湯タンクが不要になる
タンクが無いので場所を取らず見た目はスッキリ、工事時間も短時間となります。
瞬間式の給湯器なのでお湯切れの心配はなく、お湯はいつでも沸かしたてで清潔なため飲用も可能です。
エコウィルからエコジョーズに交換するデメリット
発電できない
エコジョーズは給湯やお湯はり、追い焚きや温水暖房などガスを使ってお湯を沸かす能力に優れていますが、発電機能はありません。
また、エコジョーズは省エネ給湯器の中では交換費用(初期費用)の安さがトップクラスです。
ランニングコストだけで見た場合はエネファームの方が優れていますが、初期費用+10年間のランニングコストでみれば「エコジョーズ」の方がはるかに安く抑えることができます。
エネファームとエコジョーズは初期費用に約100万円の差があります。
では10年使うとして、エネファームがエコジョーズより年間で10万円以上お得になるならメリットはでますが、実際は年間6〜7万円ほどです。
ガス会社によってはエネファームのカタログには「年間で約10万円お得になる」という記載がありますが、これはめちゃくちゃメリットが出やすい条件で試算されたものです。
車の燃費でもカタログには燃費20km/Lと書いていても、実際使ってみたら15〜16km/Lというのはよくある話です。
カタログに記載の内容はウソではないですが、自宅で使用したときの実際のメリットは2〜3割ダウンすると思って読んでもらった方がいいですよ。
エコジョーズへお得に交換するならキンライサーがおすすめ
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まとめ:エコウィルとエネファームの違い
①エコウィルはエンジンで発電。エネファームは燃料電池で発電。
・アイシン製:24時間発電
・パナソニック製:発電期間は最長20年
②エネファームは初期費用が高く、光熱費メリットでは回収しきれない
③エコウィルからの交換は「エコジョーズ」がおすすめ
④エコジョーズへお得に交換するなら「キンライサー」がおすすめ
エコウィルは設置から10年が経つと、以後のメンテナンスは有償となります。
発電に魅力を感じるなら「エネファーム」ですが、トータルコストを安く抑えるなら「エコジョーズ」への交換が人気です。
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今日の話は以上となります。
気になることがあったら、お問い合わせフォームよりいつでも質問してくださいね。