ガス機器を10年以上販売して生きているキュウタといいます。
お客様からたまにこんなお問い合わせがあります。
コンロのガラス天板にヒビが入っちゃったの!
修理する方法はあるの?
結論から言うと、最終的には天板を交換するしかありません。
ただし、応急処置的に使えるようにする方法もあります。
・ガラストップが割れる原因
・ガラストップが割れたときの応急処置の方法
・絶対に天板が割れないコンロの詳細
<プロフィール>
一部上場のガスメーカーに勤める30代営業マン
10年以上給湯器とコンロを売り続けている
ガス機器を累計10,000台以上販売した副業ブロガー
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ではプロの立場から、ガラストップコンロについて詳しく解説していきます。
ガラストップコンロが割れる原因4つ
ビルトインコンロの全国販売台数の内、50%以上を占めている「ガラストップ」。
ガラストップは高級感があり汚れもつきにくくお手入れがラクなので、とても人気があります。
耐熱性の強化ガラスなので、胸の高さから鉄球を落としても割れないようにできています。
しかしガラス天板の性質上、1点に強い衝撃や圧力が加わると割れます。
そこで、ガラス天板が割れる原因となる事例を4つ紹介します。
①吊戸棚から重い鍋を落として割れた
これは天板割れで最も多い事例です。
吊戸棚などの高い所から鍋やコップを天板の上に落としてしまい、衝撃でヒビが入ってしまうというものです。
吊戸には重いものは置かないように注意が必要です。
②レンジフードの掃除をしようとコンロの上に乗って割れた
こちらも天板割れで多い事例です。
年末の大掃除などにレンジフード(換気扇)の掃除をしようと、天板の上にひざをついて掃除をしていたらヒビが入ってしまったというものです。
レンジフードのお手入れの際には、イスや脚立に乗って掃除をしましょう。
③小さなキズが熱膨張により割れた
重いものを落とした覚えがないのに、ガラス天板が割れたんだけど!
それは「熱膨張」が関係しています。
何かものを落としたときに気付かないレベルの小さなキズ(ヒビ)が天板に入っていたとします。
そのまま使い続けていると、熱によってガラスは膨張と収縮を繰り返します。
それが限界を迎えたときに、小さなキズが大きなヒビに変わってしまうという流れです。
普通に使っていて勝手にヒビが入ることはありません。
しかし、小さなキズなどが入ってしまうと、熱膨張と収縮作用により小さなキズ(ヒビ)に亀裂が入ることがあります。
ガラス天板に小さなキズやヒビが入っている方は、それが広がる可能性があるのでご注意ください。
④キッチン天板のたわみにより割れた
こちらは、ガラス天板の真ん中あたりに突然大きなヒビが入る事例です。
チェックポイントとしては、コンロ天板とキッチン天板の間にすき間がないかどうかです。
コンロ天板はコンロ(キッチン天板)の上に乗っているだけのものです。
すき間があいているとガラス天板への力のかかり方がバラつき、突然ピキッと割れることがあります。
20年以上たつキッチンは注意が必要
コンロの工事をした業者が下手な場合もありますが、20年以上たつ古いキッチンでは特に注意が必要です。
①キッチンが古くなってくると、キッチンの天板の強度が落ちてきます。
②コンロは20kg〜30kgありますので、強度の落ちたキッチン天板だとたわんできます。
③たわんだキッチン天板の上にまっすぐなガラス天板を乗せたら、必然的にすき間ができます。
④すき間ができるとガラスにヒビが入ってしまう、という流れです。
もし自宅のキッチンを確認してみて、コンロ天板との間にすき間があるようなら、キッチンのリフォームを検討してみてください。
じゃあガラストップが割れたときはどうしたらいいの?修理ってできるの?
ガラストップが割れたときの対処法4つ
ここからはガラストップが割れたときの対処法4点について解説します。
①耐熱性のアルミテープで補修(費用:約1,000円)
まずはガラスでけがをしないように、耐熱性のアルミテープで補修しましょう。
アルミテープは、給湯器を排気延長するときなどに使われる部材です。
ヒビが入った部分に上からアルミテープを貼っていきましょう!
ただ、これはあくまでも応急処置です。
アルミテープをすればもう大丈夫ということではないので、ご注意ください!
②ガスマットでガードする(費用:約2,000円)
アルミテープだけでは不安なら、ガスマットをコンロ上に設置してみてください。
貼るわけではなく、上に置くだけのシートになります。
応急処置としては全然アリですね!
チェックしてみてください!
③天板を交換する(費用:約50,000円)
アルミテープやガスマットは応急処置としての対処法です。
「長く」「きれいに」「安全に」使うなら、結局天板を交換するしかありません。
ガラス天板ならどんなものでも合うの?
メーカーやシリーズによって天板の形状はさまざまです。
ガス屋さんに連絡をして、今あなたの家についているコンロの品番から合う天板を調べてもらいましょう。
火災保険が適用できるか調べる
一旦ご自身がご加入している火災保険会社にお問い合わせすることをオススメします。
家財保険の適用で実費は10,000円ほどで済むケースもあります。
また、保険に加入されてない方は、これを期に加入された方が良いでしょう。
④コンロごと交換する(費用:約100,000円〜200,000円)
コンロをすでに8年〜10年以上使っていて天板が割れた場合は、コンロ本体の交換をオススメします。
それなら少し早いですが、コンロごと交換した方がトータルの出費を抑えることができます。
今ならお手入れ性と調理性に優れたコスパのよいコンロが、100,000円以内で買える時代です。
ガラス天板はやっぱり割れるのが怖いから、絶対に割れない天板はないの?
オススメの割れないコンロ3機種
アルミトップ | ステンレストップ | ガラスコート | |
---|---|---|---|
オススメ度 | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
製品名(メーカー) | ラックリーナ(ノーリツ) | +do(ノーリツ) | ・マイトーン(リンナイ) ・ウィズナ(パロマ)等 |
お手入れのしやすさ | |||
カラーバリエーション | ブラックのみ | シルバーのみ | ・マイトーン:5種類 ・ウィズナ:シルバーのみ |
価格帯(楽天) | 約12万円~ | 約15万円~ | 約7万円~9万円 |
オススメの割れないコンロは下記の3種類です!
① アルミトップ(ラックリーナ)
② ステンレストップ(+do)
③ ガラスコート(マイトーン&ウィズナ)
1つずつ解説していきます。
①アルミトップ(ラックリーナ)
個人的に1番オススメなのが、この「アルミトップ」です!
国内で販売されているコンロの内、アルミトップは1機種しかありません。
それはノーリツの「ピアット ラックリーナ」です。
アルミ天板の特徴
アルミの特徴として、熱を分散してくれる性質を持っています。
熱の伝導性がよいアルミトップは、熱を分散して逃がすため、バーナーまわりに汚れがこびりつかないので簡単にお手入れができます。
表面はテフロン加工
またアルミ天板の表面は、テフロンプラチナ加工がほどこされております。
天板をテフロン加工したガスコンロはこのラックリーナが日本で初めてです!
ラックリーナの詳細については下記の記事でまとめましたので、ぜひチェックしてください。
②ステンレストップ(+do)
次に紹介するのが、発売から16年間モデルチェンジをせず売れ続けているコンロ。
ノーリツのビルトインコンロ +do(プラスドゥ)です!
ステンレスなので「絶対に割れない天板」ですね。
ステンレスは粒子結晶が細かく汚れが染み込みにくいため、清掃性が高く、非常に衛生的です。
唯一無二の全面ゴトク
+doのもう一つの特徴が「全面ゴトク」。
全面ゴトクの特長として、調理中に鍋を移動するときの安定感が他とは比較になりません。
特に、大きな中華鍋や圧力鍋を使うご家庭では、安心して鍋ふりや鍋ずらしをすることができます。
+doについての詳細は下記の記事でまとめましたので、チェックしてみてください。
③ガラスコート(マイトーン&ウィズナ)
ガラスコートとは、ホーロー天板にガラス質のコーティングをしている天板のことです。
ホーローなので割れることはありませんし、ガラストップに近い光沢感を求める方には魅力の商品ですね。
アルミトップやステンレストップは、お手入れ性重視の素材となるため、ガラスのような光沢感は出せません。
そしてガラスコートは、メーカーによって呼び方が変わります。
リンナイでオススメの機種は「マイトーン」です!
パロマでオススメの機種は「ウィズナ」です!
リンナイ マイトーンの特徴
マイトーンの特徴は、まず「感震停止機能」です!
もしもの地震の際、震度4以上の揺れを感知すると自動消化しガスを遮断してくれる安心機能です。
他社では定価30万円以上するコンロにしかついていない機能ですが、定価15~16万円のマイトーンについているのはうれしいですね!
それともう一つの特徴が「豊富なカラーバリエーション」!
マイトーンの詳細については、別の記事でまとめましたので下記をチェックしてください。
パロマ ウィズナの特徴
ウィズナの特徴は「フラットフェイス」。
プッシュ&ダイヤル式ボタンを採用しているので、コンロを使わないときはフラットですっきりとしています。
汚れやホコリもつきにくく、ボタンを押して火をつければ、ボタンが手前に飛び出してきます。
料理好きな人には嬉しい仕様ですね。
ウィズナについての詳細は、別の記事でまとめましたので下記をチェックしてください。
まとめ:ガラストップにこだわらない
① 吊戸棚から重い鍋を落として割れた
② レンジフードの掃除をするためにコンロの上に乗って割れた
③ 小さなキズが熱膨張により割れた
④ キッチン天板のたわみにより割れた
① 耐熱性のアルミテープで補修(費用:約1,000円)
② ガスマットなどでガードする(費用:約2,000円)
③ 天板を交換する(費用:約50,000円)
→ 火災保険が適用できるか調べる
④ コンロごと交換する(費用:約100,000円〜200,000円)
① アルミトップ(ラックリーナ)
② ステンレストップ(+do)
③ ガラスコート(マイトーン&ウィズナ)
ガラストップが割れた場合は、コンロの使用年数をみて「天板交換」か「コンロ交換」を考えていきましょう!
今は天板が割れないおすすめコンロも出ているので、ぜひチェックしてください!
アルミトップのラックリーナ
ステンレストップの +do(プラスドゥ)
ガラスコートのマイトーン
ガラスコートのウィズナ
今日の話は以上となります。
気になることがあったら、お問い合わせフォームよりいつでも質問してくださいね。