ガス機器を10年以上販売して生きているキュウタといいます。
給湯器のリモコンにエラー661が出た!
自分で何か処置できるの?
お客様からよくいただく質問です。
ということで、ガス給湯器のエラーコード「661」の原因と対処法について解説します。
ガス給湯器の仕組み
そもそも基本的なガス給湯器の仕組みが分かっていないと、今日の話は「何言ってんの?」で終わってしまうので、簡単に説明します。
ガス給湯器は基本、瞬間式と呼ばれる燃焼方式をとっています。
要は、お湯を貯めたりせずに、瞬間的にお湯を作り、出湯しているということです。
※電気温水器などは貯湯式なので真逆の方式ですね。
お湯が出るまでの流れ
給湯器の内部写真
参考までに、給湯器がお湯を作るまでの流れを解説します。
1.蛇口を開けると、給湯器の中に水が流れ水量センサーが反応します。
2.次に炎を燃やすための空気を取り込むためにファンモータが回り、空気を送ります。
3.次に点火をするためにイグナイターで電気を発生させて点火プラグがスパークします。この3.の動作を行っている場所をバーナーと呼ばれます。
4.ガス電磁弁・ガス比例弁が開き、着火します。そのバーナーの上に、缶体(熱交換器)と呼ばれる部材があり、ここに細い配管が張り巡らされており、水が通ると、バーナーの熱によって瞬時にお湯に変わります。
5. ここでできるお湯は熱湯なので、給湯器の出口あたりで水量サーボによって水をミキシングさせて、設定温度で出湯しています。
エラー661の原因と症状
エラー661は、バイパスサーボ(水量サーボ)が異常を検知した際に表示されます。
お湯と水をミキシングさせる部材の不具合等で、設定温度通りの湯温が出せない時に出るエラーです。
給湯出口側についている「水量サーボ」の交換と、給水側についている「分配弁(混合弁)」の交換が必要になるケースが多いです。
シャワーはかろうじて出せますが、お湯はりは安全上できないように規制がかかっています。
シャワーも設定より高温のお湯が出る可能性がありますので、注意が必要です。
エラー661の対処法
お客様での対処方法としては、
リモコンの「運転スイッチ」を一旦切る
または
給湯器のコンセントを一回抜き、約30秒時間をおいて、もう一度コンセントを挿す
この操作をしてみて応急処置的にでも復旧すればよいのですが、根本的に部品が劣化してしまっている場合は症状は改善されないと思いますので、メーカーへ修理依頼をかけてください。
イメージとして、水量サーボと分配弁の交換であれば、
部品代約1万円+出張費+作業工賃で、合計約2万円くらいの修理代がかかると思います。
もちろんほかにも悪い箇所があったら修理代はもっとかかります。
お湯が出ないわけではないと思うので、まだ何日かは問題なく使えると思いますが、今のうちに修理依頼をかけておいていただくのが無難かと思います。
まとめ
・エラー661は、バイパスサーボ(水量サーボ)の異常検知
・修理代は、部品代+出張費+作業工賃で約2万円ほどかかる
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では、今日の話は以上となります。
気になることがあったら、いつでも質問してくださいね。