【エネファーム】パナソニックとアイシンの違いを徹底比較!




 

ガス機器を10年以上販売して生きているキュウタといいます。

 

エネファームはパナソニックとアイシンがあるけど、どっちがいいの?

エネファームって京セラもあるの?

 

という質問をお客さんからよく頂きます。

 

そこで、今回はエネファームの主要メーカーである、アイシン、パナソニック、京セラの3社を徹底比較していきます。

 

【エネファーム3社の比較表】

アイシンパナソニック京セラ
貯湯量25L130L20L
貯湯温度65℃60℃75℃
通常時Max発電量700W700W400W
停電時Max発電量700W500W400W
発電効率55%40%47%
特長24時間発電式大容量タンクコンパクト式

 

 




目次

アイシン製エネファームの特長

出典:京葉ガス

①発電効率がよい

トヨタグループの中核をになうアイシンのエネファームの特長は、3社のうち最も高効率に発電する点にあります。

 

最新型のエネファームは、発電効率が55%で、機体のサイズもかなり最小化されました。

 

また発電効率が高いので24時間連続運転できます。

 

家庭の電力需要に合わせて自動的に50W~700Wの範囲で発電します。他社の場合、お湯と電気を使う時間帯に合わせて発電するため、1日の中で発電が止まっている時間がどうしても出てきます。

②後付け設置可能

出典:東京ガス

 

今使用している給湯器を再利用して、燃料電池ユニットだけを追加設置する「後付け設置」に対応できます。

 

ただし、後付け設置に対応できるかは現在使っている給湯器の品番によります。

 

給湯器周りをすべて一新するのではなく、現行の給湯器やリモコンを有効活用してエネファームを使用できるのは、2019年の新モデルになってから「燃料電池ユニット&給湯器」というシステム構成に変わったためです。

 

③24時間発電で、停電時最大700Wの電気が使える

出典:東京ガス

 

台風の大型化で、大規模な停電が増えています。アイシン製エネファームなら24時間発電だから、いつくるか分からない停電の備えに最適です。

 

停電時も発電を継続して、ガスと水が通っていれば電気もお湯も使えて安心です。精神的な不安もやわらげてくれます。

 

また停電時に使用可能な電気量が3社の中で最も多く、最大約700Wの電気が使用可能! 停電時には専用コンセントに発電電力を供給します。

 

エネファームtypeSの発電中に停電が発生すると、自動で停電時発電継続に切替。自動で専用コンセントへ出力を開始。停電復旧時には、自動で通常運転に戻ります。

 

3社共通の注意点

出典:東京ガス

 

3社共通の注意点ですが、エネファームの発電中に停電が起きた場合、「停電時自立発電機能付き」の機種であれば発電を継続してくれます。

 

しかし、エネファームが発電していない時に停電が起きた場合、自立運転には切り替わりません(発電しません)。この場合、発電機や蓄電池などから一旦100Vを送って、エネファームを起動させないと発電ができません。

 

なので、「停電時に発電できる」という点では24時間常時発電しているアイシン製エネファームは最も非常時対応に優れていると言えます

 

また、どのメーカーのエネファームであっても、ガスメーターの保安機能を正常に動作させるために、26日間連続して発電した場合は27日目に24時間以上発電を停止します。

 

1ヶ月休みなくガスを消費し続けている=ガス漏れ(ガスメーターの故障)が疑われてしまうので、安全上約1ヶ月に1度ガスを止める期間が存在する、ということです。

 

パナソニック製エネファームの特長

出典:京葉ガス

①最大130Lの大容量タンク

大手家電メーカーのパナソニックのエネファームは、最大130Lという大容量の貯湯タンクが一番の魅力です。

 

断水時には130Lの生活用水(飲用は避けてください)が常にあるという安心感があります。非常時水取出し栓から取り出し可能です。

 

2Lのペットボトルなら65本分に相当し、トイレ用なら約32回分使えます。

 

※熱源機一体型の場合はタンク容量130Lですが、熱源機別置型の場合は約96Lとなります。

 

通常の発電量は最大700W停電時の発電量は最大500Wです。

 

そして24時間常時発電ではなく、電気やお湯を使う時間帯に合わせて発電をする仕組みをとっています。

 

逆に言えば、発電していない時間帯もあるということです。

 

 

パナソニック製エネファームの発電目安時間は、京葉ガスの記事が大変分かりやすかったので、下記に要点をまとめました。

 

Q. エネファームは1日中発電をしているんですか?

A. エネファームの発電時間は、目安として、お湯の使用量が少ない夏場で10時間程度、中間期や冬場では16時間程度となります(京葉ガス試算)。なお、季節やご家庭での電気・お湯の使用状況等によっては1日中発電を行います(最大120時間まで)。ただし、機器の性能を保つため、発電停止後は2時間以上運転を停止します。

出典:京葉ガス

 

Q. 電気を使う際には、必ずエネファームが発電するのですか?

A. エネファームは、それぞれのご家庭のお湯の使用量に応じた発電となりますので、電気を使用する際、いつも発電するとは限りません。

出典:京葉ガス

 

Q. もっとエネファームを働かせて、もっと発電できるようにはしないのですか?

A. 電気使用量に合わせて運転するとお湯が余ってしまい省エネにならないため、エネファームはお湯の使用量に合わせて発電をする仕組みとなっています(熱主電従型)。

出典:京葉ガス

 

このようにパナソニック製エネファームは、省エネ性を重視した発電方式となります。

 

 

②発電アシストふろ予約

発電アシストふろ予約とは、簡単に言えば「何時〜何時までの間にお湯はりをする」という予約運転のことです。

 

これを使えば、設定した時間内で、エネファームの貯湯タンクが満タンに近づいたときに、自動でお風呂にお湯はりをしてくれます。

 

通常はタンクのお湯が満タンになると発電を停止してしまうため、貯湯タンクの水の量に合わせてお湯はりを行うことで、発電時間を長く確保することができます。

 

③停電そなえ発電

出典:東京ガス

 

停電発生にそなえて48時間連続発電を行う「停電そなえ発電」機能を搭載しています。クラウド接続により停電の発生リスクを検知すると、停電そなえ発電に自動的に運転を切り替えて停電に備えます。

 

ネットワークを経由して、台風や暴風雨などの停電リスク予測情報を受信した時に、自動で「停電そなえ発電」に切り替わります。

 

出典:Panasonic

 

手順としては、

 

1. 自動で「停電そなえ発電」に切り替わる。
2.「停電そなえ発電」を開始し、停電が発生したら、停電発電に切り替わる。 

 

 

これだけです。使用者側で操作することなく自動でやってくれます。

 

また、クラウドなどのややこしい設定・接続が苦手な方には、ネットワークに接続していなくても使用できるように「停電そなえ発電」に手動で切り替えることも可能です。

 

出典:Panasonic

 

操作方法はとても簡単で、「発電設定」スイッチを3秒以上長押しするだけです。

 

これで、停電そなえ発電に切り替わります。

 

※停電そなえ発電の自動切り替えは、ネットワーク関連初期設定を開始してから10年間の利用が可能です。

 

④発電期間が最長20年

 

パナソニック製エネファームは、燃料電池ユニットの発電期間が20年と最も長いです(アイシン製の場合13年)

 

ただし、メンテナンス保証は他社同様10年ですので、10年目以降の点検修理は有償となります。

 

この辺りの詳細は、別記事でまとめておりますので下記をチェックしてみてください。

 

【エネファーム】10年後にかかるメンテナンス費用は?

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エネファームは高い買い物なので、「出来るだけ長く使いたい」「出来るだけ長く発電できる商品が良い」という方にはおすすめです。

 

京セラ製エネファームの特長

 

出典:東京ガス

 

京セラ製のエネファームは2019年に登場しました。

 

東京ガスと協業で開発したもので、都市部のような隣家との距離が狭い土地でも設置できるようなコンパクトタイプのエネファームを求めて開発されました。

 

現状京セラ製のエネファームを採用しているガス会社は少なく、東京ガス一部の京セラグループの販売会社のみのようです(2022年1月現在)。

 

なので、検討されているガス会社で京セラ製の採用がなければ、この項目は読み飛ばしてください!

 

①コンパクト設計で狭小設置可能

設置イメージ(出典:東京ガス)

 

エアコンの室外機と同程度のサイズまでコンパクトになったのが、京セラのエネファームです。

 

2019年に発表された「エネファームミニ」は、奥行き500mmの場所にも設置可能なほど最小化されており発売時の発表では世界最小

 

製品の小型・軽量化により設置にかかる搬入時間が短縮され、設置工事自体も簡素化されており、「設置が大変そう」というエネファームのイメージを払拭しています。

 

小型化されたエネファームは、家屋が密集している都市型のエネファームといえます。

 

②コンパクトだけど発電効率は高い

出典:東京ガス

 

コンパクトながら世界最高クラスの発電効率があるのが、京セラ製エネファームの特長です。

 

定格出力1kW以下の住宅用定置型燃料電池コージェネレーションシステムにおいて、定格発電時の発電効率47%を達成しています(2019年8月時点、京セラ調べ)。

 

ご家庭の電気の使用電力に合わせて最大400Wの電力をまかなうことができます。

 

なお、停電時の発電量も最大400Wです。

 

まとめ

アイシン製パナソニック製が総合的におすすめ(設置スペースに問題がなければ)。

アイシン製の特長24時間常時発電で、後付け設置にも対応。停電時発電量が700W(3社の中でトップ)

パナソニック製の特長最大130Lの大容量タンク停電そなえ発電で、停電対策もばっちり。最大20年まで発電できる

京セラ製の特長→3社の中で最もコンパクト。隣家との距離が近い狭小設置におすすめ。

 

 

エネファームメーカー3社の違いについて解説しましたが、この記事を読んで「発電できるということは、売電もできるの?」と思った方もいると思います。

 

エネファームの売電については、別記事でまとめましたので下記をチェックしてください。

 

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今日の話は以上となります。

 

気になることがあったら、いつでも質問してくださいね。

 

 




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この記事を書いた人

一部上場のガスメーカーに勤める30代営業マン。2児の父。これまでガス機器を10,000台以上販売。その経験を活かし、ブログで日常生活のタメになる情報を発信中。

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