ガス機器を10年以上販売して生きているキュウタといいます。
スタイリッシュなデザインと、スマホで簡単に調理できる機能性が評価を得ているコンロですが、お客様からよくこんな質問をいただきます。
デリシアってデメリットはないの?
いいポイントばかり聞いても、なんだか信用できない。。
いくら良い商品でも、デメリットのない商品は存在しません。
購入後のミスマッチをなくすためにもデリシアのデメリットについて理解してもらい、「それでもデリシアがいい!」と感じる方はぜひご購入ください。
<プロフィール>
一部上場のガスメーカーに勤める30代営業マン
10年以上給湯器とコンロを売り続けている
ガス機器を累計10,000台以上販売した副業ブロガー
プロフィールはコチラ/Twitterで情報発信中
今回はプロ目線から「デリシアのデメリット9点」について詳しく解説します。
デリシアのデメリット9点
①アプリでしかできないオート調理が多い
デリシアの優秀な点のひとつは「アプリ連動調理」です。
アプリとデリシアをあらかじめ連動させておけば、スイッチオンで自動調理がスタートします。
完成したら勝手に消火してくれるので安心安全です!
プロ監修のレシピだからとってもおいしいです。
一方で、アプリでしかできないオート調理もあります。
・燻製調理
・80℃低温調理(ローストビーフ、サラダチキンなど)
・下味冷凍調理(冷凍状態の肉や魚をそのまま焼き上げる)
アプリ操作が苦手な人にはデリシアは向いていないの?
そんなことはありません!コンロ操作でもたくさんのオートメニューが設定できます。
デリシアのコンロ設定メニュー | デリシアのグリル設定メニュー |
---|---|
・ 麺ゆで ・ 煮物 ・ 無水調理 ・ 焼き餃子 ・ ハンバーグ ・ 茶碗蒸し ・ ごはん ・ ごはんもちもち ・ おかゆ ・ 専用土鍋 | ・ 湯沸かし・ トースト ・ ピザ ・ とりもも焼 ・ ノンフライ ・ グラタン ・ 蒸し野菜(無水調理) ・ ケーキ・パン | ・ 焼き魚
これだけのメニューがコンロ操作によって、アプリなしでも簡単に調理できます。
裏を返せば、それだけデリシアはアプリメニューが充実しているということです。
アプリのメニュー数は約600種類もあり、全てを使いこなしているお客様は少ないのが現状です。
②機能が多すぎる
機能が多すぎてかえって使いづらい、という意見もあります。
①で見たようにデリシアはオートメニューが充実しており、アプリメニューも約600種類以上あります。
ザ・ココットの煮込み料理や無水調理も便利ですが、まずはココットプレートで焼き料理から慣れていけば大丈夫です。
③電源スイッチが小さい(短時間でOFFになる)
デリシアは一旦「電源スイッチ」をONにしてからでないと、点火スイッチが押せません。
この小さい電源スイッチを長押ししないと点火できないので、慣れていないと「めんどくさい」と感じる方もいます。
しかし、これは液晶表示などの電池消耗を抑えるために、あえて「電源スイッチ」をつけているので仕方ない部分と言えます。
また、使用していないと3分(デフォルト)でOFFになるので、続けて料理したい時には不便を感じます。
④音声ガイドがさわがしい
調理中には音声ガイドがひんぱんに流れるため、音声をわずらわしいと感じる方もいます。
例えば、「設定温度になりました」「グリル扉が熱くなっています、注意してください」など、アナウンスが頻繁に流れます。
音声ガイダンスはハイグレードなコンロの特徴の一つですが、使い始めはやかましいと感じる方もいます。
時間や温度の設定も音声で知らせてくれるので、慣れればとても簡単な機能です!
⑤修理代が高額になりがち
デリシアに限らず高級グレードのコンロ全般に言えますが、修理代が高額になりがちです。
高額なコンロほどたくさんの機能がついています。たくさんの機能をつけるにはたくさんの部品を使いますし、電装基盤も高額で精密なものを使います。
知り合いのガス屋さんいわく「デリシアはリンナイの最上位機種だから、どの部品をとっても修理が3倍は高い」とのことでした。
コンロは通常メーカー保証1年です。
しかし、基盤交換などになれば1回の修理で約5~6万円請求されるため、念のためコンロ購入時に有償の保証延長サービスに加入するのがオススメです。
インターネットを見ると、延長保証10年で約13,0000円ほどです。
約5~6万円の高額修理を思えば、入っていて損はないですね。
デリシアのようないいコンロは不具合が出たときに修理代が高くなりやすいというのは、覚えておいた方がよいですよ。
⑥ステンレスごとくが変色する
デリシアはステンレスごとくとホーローごとくが選べるようになっていますが、デザイン性から「ステンレスごとく」を選ぶ方が圧倒的に多いです。
1点注意していただきたいのが、「必ず変色する」ということです。
これはステンレスの特性なので、使いはじめれば変色するのは当然なのですが、購入時のキレイなステンレスのイメージが強く「こんな風になると思ってなかった!」となる人もおられます。
クリーナーを使えば、茶色い焼き目はだいぶマシになりますが、全てはとりきれません。
ごとくだけ再購入することもできますので、気になる人はごとくを買い直しましょう。
⑦底がへこんだフライパンだと火がつかない
デリシアには安全機能として鍋なし検知機能がついています。
鍋やフライパンを置いていないと火がつかない仕様です。
底がへこんでいるフライパンは、センサーが「鍋がない」と判断してしまい火がつかないことがあります。
基本的にはハイグレードのコンロにのみついている安全機能なので、うまく付き合っていけば便利な機能です。
⑧ココットプレートは大家族にはもの足りない
人数が多いご家庭や、食べ盛りのお子さんがいる場合、ココットプレートの大きさがもの足りないという意見があります。
一度に作る量が多いご家庭の場合、プレートはできるだけ大きいに越したことはありません。
ちなみにご家族が5人以上いて業界最大のグリルプレートを重視するなら、ノーリツの「プログレ」がオススメです。
詳細は別記事でまとめておりますので、チェックしてみてください。
⑨値段が高い
デリシアは定価で35万円以上します。実際のネット販売価格でいけば、約15~16万円前後での購入となります。
これは、同グレードのノーリツ「プログレ」やパロマ「クレア」も同水準の価格帯なので妥当な金額設定かと思います。
デリシアの次のグレードのリッセは販売価格で4~5万円ほど安いですが、機能性、調理性、デザイン性を比べるとデリシアの方が圧倒的にオススメです。
デリシアの方が約5万円高いとしても、10年使うコンロと考えれば年間で5,000円の投資です!
1日あたりで言えば、14円の投資です!
毎日の料理を不満に思って作るよりは、1日14円投資して毎日気持ちよく料理をする方が、圧倒的にコスパが良いですよ。
デリシアを含む全コンロ共通の注意点3つ
①焼魚のにおいうつり
デリシアのグリルはスモークオフ機能で、においを99%、煙を81%カットできます。
お部屋のにおいが気にならないという意見は多く聞きますが、ココットプレートのにおいうつりには注意しましょう。
ココットプレートで焼魚をしたあとは、プレートを普通に洗っても次にトーストを焼くと魚のにおいうつりが気になります。
魚のにおい成分がとりきれておらず、トーストにうつってしまっているのですね。
重曹で洗うか、激落ちくんなどのメラミンスポンジを使って洗うと、におい移りはほとんど感じませんので活用してください。
②魚のみりん漬けは焦げやすい
デリシアに限らず、中高級グレードのコンロなら魚焼きのオート調理機能がついています。
温度センサーでグリル庫内の温度を細かく測っているため基本失敗しません。
しかし、唯一気をつけなくてはいけないのが「魚のみりん漬け(みりん干し)」です。
よくお料理をされる方なら分かると思いますが、みりんは焦げやすいのです。
照りやつやを出す料理にみりんはよく使われます。みりんには9種類以上の糖が含まれており、「還元糖」という焦げやすい糖に分類されています。焼き色や香ばしい香りをつけやすい反面、ちょっと焼きすぎただけで焦げてしまいます。
実はデリシアの取扱説明書でも「みりん漬けは焦げやすい」と注意喚起されています。
それでも魚の大きさや種類によっては焦げてしまうので、「調理終了の1分前に取り出す」などの工夫が必要になります。
③ガラストップ天板を割る危険性
レンジフードを掃除するときにガラストップの天板に足を乗せて割ってしまう人が結構多いです。
また、吊戸棚に入れているお鍋を落として天板にひびが入った方もいらっしゃいました。
デリシアに限らず、ガラストップコンロは強化ガラスでできていますが、使い方を誤るとガラスは割れます!
天板交換は保証の対象外です。交換すると5万円以上かかりますのでご注意ください。
デリシアのデメリットのまとめ
①アプリでしかできないオート調理が多い
②機能が多すぎる
③電源スイッチが小さい(短時間でOFFになる)
④音声ガイドがさわがしい
⑤修理代が高額になる
⑥ステンレスごとくが変色する
⑦底がへこんだフライパンだと火がつかない
⑧ココットプレートは大家族にはもの足りない
⑨値段が高い
デリシアは業界最高級の大変優れたコンロです。
結局は、優れているがゆえのデメリットが多いわけです(機能が多い、音声がうるさい、値段が高いなど)。
ご購入後の評価も非常に高いコンロですので、デメリットを理解した上で納得のいく買い物をしてください!
今日の話は以上となります。
気になることがあったら、お問い合わせフォームよりいつでも質問してくださいね。