住宅設備を10年以上販売して生きているキュウタといいます。
電池はとりあえずアルカリ電池使ったらいいんでしょ!?
マンガンよりアルカリの方が高性能だもんね!
と、よくお客さんから問合せを頂きます。
アルカリ電池とマンガン電池は、乾電池内部のつくりに違いがあるだけでなく、実際に使用する場面においても違いがあります。
その違いも含めて細かく解説していきます。
アルカリ電池の特徴
マンガン電池よりも「二酸化マンガン」や「亜鉛」を増やし、電解液に「アルカリ性の水酸化カリウム」を使用しているのが、アルカリ電池です。
・パワー、容量が共に大きく、マンガン乾電池の約2~5倍長持ちする。
・大電流を必要とする機器に最適。
マンガン電池との大きな違いは「流せる電流量の違い」です。
アルカリ電池の方が、大きい電流を長時間流すことが可能です。大きい電流を長い時間流せるため、消費電力が大きい機器の場合でも、長時間使用することが可能です。
マンガン電池の特徴
アルカリ電池との大きな違いは「電解液」に弱酸性の塩化亜鉛などを使用している点です。
アルカリ乾電池よりパワーの面で劣りますが、「休み休み使うと電圧が回復する」という特徴があります。
・大電流を必要とする機器には不向き。微弱な電流でよい機器、休み休み使う機器には最適。
・アルカリ電池よりも安価なので、マンガン電池に適した機器であればマンガン電池を使用するほうが経済的になる。
マンガン電池は、微量の電気を少しずつ使う機器に向いています。
長時間大きい電流を流すことはできません。ですので、消費電力が大きい機器にマンガン電池を使用すると、アルカリ電池の1割程度の時間しか使用できないことがあります。
アルカリ電池に向いている製品
アルカリ電池は、ポータブルラジオ、ヘッドホンステレオ、ガスコンロ、電気シェーバーなどの大きな電力が必要な機器の使用に向いています。
「連続使用が必要な機器」にはアルカリ電池を使ってください。
マンガン電池に向いている製品
マンガン電池は、時計類、インターフォン、懐中電灯、ペンライトなどの小さな電力で動く電気機器の使用に向いています。
また、他の機器の使用であっても、短時間の使用であれば、問題なく使用することができます。
微弱な電流で使用できる機器、スイッチのオンオフが多い機器にはマンガン電池を使ってください。
電池の液漏れの原因
乾電池が液漏れする最大の原因は、「過放電」です。
・電池の交換時期を迎えて、出力が落ちているのに使い続ける
・古い電池と新しい電池を組み合わせて使用する
基本的に、乾電池の電圧はどれも1.5Vとなっていますが、電池は使い続けるうちに電圧が少しずつ下がっていきます。
ここで、使いかけの電池と新品を一緒に使うと液漏れが起きやすくなるわけです。
液漏れしやすいのはアルカリ?マンガン?
乾電池にはアルカリとマンガンがありますが、
液漏れを起こしやすいのは「アルカリ電池」の方です。
これは、アルカリ電池が電圧差に敏感なことと、大電流でも長く使い続けられることが関係しています。
「アルカリ電池」は、必要以上に電池を長期間使用した場合、まだ製品が使える状態であっても、液漏れが発生する可能性があります。
逆に「マンガン電池」は、製品が使えなくなるくらい使い切ってからでないと液漏れは発生しないため、液漏れに当たる確率は低いといえます。
仮に液漏れを起こしても、アルカリ電池と比べて毒性や腐食性が小さいのもマンガン電池のメリットの一つです。
電池の液漏れを防ぐには?
まず、大電流が必要でなければマンガン電池を選ぶことです。
アルカリ電池を使用するなら寿命ギリギリまで使おうとせず、早めに電池交換をするようにしてください。
そして、高価な家電や、ガスコンロなど、アルカリ電池で絶対液漏れしてほしくない時には「10年液漏れ補償付き」の電池を選びましょう。
私がお客さんにおすすめしているのが、maxell「ボルテージ」です。
ボルテージの特長については別記事でまとめましたので、下記をチェックしてください。
おすすめ記事
→ 液漏れしにくい電池の代表格!maxell「ボルテージ」で決まり!
マンガン電池は、アルカリ電池に比べれば液漏れのリスクが少なく「休み休み使えば電圧が回復する」という特徴を持ちながら、最近ではなんでもかんでもアルカリ電池を使う人が増えてきました。
背景として、昔は高価で用途が限られていたアルカリ電池を「高性能」と思い込み、需要が高まって大量生産された結果、値段が安くなり広く普及したのだと考えられます。
まずは、大電力を必要としない身近な製品である、リモコンや時計などからマンガン電池を使ってみてください。
液漏れしたときの対処法
もし液漏れしてしまったら、状態にもよりますが、自分で直せる場合も多いです。
液漏れの修理方法や掃除方法については、別の記事でまとめましたので、下記をチェックしてください。
おすすめ記事
→電池が液漏れしたので、掃除して修理してみた
まとめ
・アルカリ電池→ 大きい電流を長時間流すことが得意で、マンガン電池の約2~5倍長持ち。
・マンガン電池→ 微量の電気を少しずつ使う機器に向いている。休み休み使うと電圧が回復する。
・電池の性質的には、マンガン電池の方が液漏れしにくい。
電池の特徴を正しく理解し、経済的で快適な生活をお送りください!
今日の話は以上となります。
気になることがあったら、いつでも質問してくださいね。