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電気代の基本料金が0円の会社があるってホント?
そんなことあるの?と思われる方もいらっしゃいますが、電力自由化になり、たくさんの電力会社とプランができました。
その中で基本料金0円のプランを用意している電力会社があります。
そこで今回は基本料金0円の電力会社について詳しく解説しますので、電力会社を乗り換えるだけで節約をして得をしたい人は、参考にしてみてください。
電気代の基本料金なし(0円)とは
毎月支払っている電気代には「基本料金」が含まれています。
関西電力、四国電力、中国電力、沖縄電力の一部のプランでは、基本料金という名称ではなく「最低料金」という名称で呼ばれています。
基本料金とは、電気を使っても使わなくても毎月かかってくる電気代のことです。
契約しているアンペア数によって、基本料金は変わります。
アンペア数が高くなると、ブレーカーが落ちずに同時で使える家電が増える分、基本料金も高くなっていきます。
電気代をあまり使っていない一人暮らしだと基本料金が占める割合が高くなり、「基本料金の値段が高いなぁ」と感じやすいです。
なお、電気を使えば使うほどかかってくる料金の部分は、「電力量料金(従量料金)」と呼びます。
アンペア数の目安
基本料金がいくらになるかは、契約するアンペアによって変わります。
・30A → 一人暮らしまたは二人暮らし
・40A → 三人暮らし
・50A → 四人暮らし
・60A → 四人暮らし以上
・60A以上 → オール電化など
一人暮らしだと30Aでちょうどよいですが、四人暮らしあたりから契約するアンペアは大きくなっていきます。
東京電力エナジーパートナーの料金プランだと、50A~60Aあたりの料金は毎月1,500円前後で、年間にすると約20,000円です。
基本料金なしのプラン内訳
毎月支払っている電気代の内訳と、基本料金なしの仕組みについて簡単にお伝えします。
場合によってはこれに割引などが適用されます。
基本料金なしの仕組み
電気代の基本料金が0円なのはお得ですが、どうして基本料金が0円になるのでしょうか。
基本料金が0円になる仕組みを簡単に説明します。
電気代の内訳には使えば使うほど、電気代が高くなっていく「電力量料金(従量料金)」があります。
大手電力会社は電力量料金は、通常は3段階になっていて最初の120kWhぐらいまでは安めに設定されていることが多いです。
基本料金0円のプランは、電力量料金がどれだけ使っても料金単価が一定なので、最初の120kWhまでの電力量料金が少しだけ割高になっています。
基本料金なしのメリット・デメリット
基本料金0円のプランには、メリットとデメリットがあります。
メリット
毎月の基本料金が0円になるので、わかりやすく節約ができます。
世帯の人数が多くて、契約しているアンペア数が大きい人などは、基本料金分の金額を年間で数千円~数万円の節約になるので、お得です。
デメリット
基本料金が0円の新電力の場合、120kWhまでは従量料金が高いことがあります。
120kWhまでの従量料金を比較してみましょう。
・関西電力 20.31円
・TOSMOでんき 22.41円
・スマ電 昼間22.9円(その他25.5円)
・エコスタイルでんき 22.2円
120kWhまでの電力量の料金が少し割高なのが、基本料金が0円でお得な新電力のデメリットです。
こんな人におすすめです
では、基本料金0円のプランはどんな使い方に合っているのか、説明します。
①ファミリー世帯(目安:使用量が300kWh/月以上あるとメリット大きい)
3人以上のファミリー世帯には、基本料金0円のプランはおすすめです。
理由は、毎月の電気使用量が多いからです。
大手電力は使えば使うほど1kWhあたりの従量料金単価が上がっていきますが、基本料金0円の新電力はどれだけ使っても一律の従量料金単価になっています。
例えば300kWh使用するご家庭の場合で、関西電力とエコスタイルでんき(基本料金0円の新電力)で電気代を比較してみましょう。
・関西電力 → 約7,101円
・エコスタイルでんき → 約6,660円
※「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」は含んでおりません。
エコスタイルでんきの方が、毎月約440円安くなります。
1年で約5,280円の節約になります!
今回は300kWhで試算しましたが、ポイントとして電気使用量が400kWh、500kWhと多ければ多いほどもっとメリットが出ます。
なので、基本料金0円の新電力プランは「電気使用量が多い家庭ほどメリットが出る」ということです。
②電気を毎日使わない家
①とは真逆で、別荘や空き家のような基本電気を使わない家でもおすすめです。
基本料金0円のプランの場合、電気を全く使わなかった月の料金が「0円」になるので、ブレーカーを落としっぱなしにする場合おトクになります。
いずれにしても、セカンドハウスのような電気をほぼ使っておらず、料金に占める基本料金の割合が大きいケースではおトクとなります。
こんな人にはおすすめしません
メリットが大きい「基本料金0円」プランですが、逆に割高になってしまうケースがあります。
①一人暮らし世帯(目安:使用量が200kWh/月以内だとメリットうすい)
特に注意したいのが、1Kやワンルームのマンション・アパートの一人暮らし世帯です。
1Kやワンルームでは一度に多くの電力を必要としないため、契約アンペア数が小さく基本料金も高くありません。
逆に、一人暮らしでもやや広い家で暮らしている場合は、基本料金0円プランがお得になる場合もあります。
②電力会社をコロコロ変えたくない人
電力会社をコロコロ変えたくない人には「基本料金0円の新電力」はおすすめしません。
どういうこと?
「基本料金0円」の新電力会社のプランというのは、ほとんどのファミリー層にとって大手電力より電気代が安くなります。
裏を返せば、「新電力会社の利益が少ない」ということです。
企業努力で安く電気を提供してくれるなら、いいんじゃないの?
その分、倒産や事業撤退のリスクが高くなります!
ウクライナ情勢の影響で、原油価格や燃料価格が高騰しているため、電力会社には厳しい時代になってきました。
基本料金0円で有名な新電力会社の多くが「事業撤退」「値上げ」「新規受付停止」といった動きがみられます。
・ 楽天でんき
・ サステナブルでんき
・ あしたでんき
・ サニックスでんき
・ Looopでんき
・ エルピオでんき(4月30日で電気事業終了)
・ リミックスでんき
・ 親指でんき
大手電力に比べると、新電力は事業撤退・値上げ・倒産といったリスクがつきまといます。
そうなれば再び乗り換えが必要となるため、電力会社をコロコロ変えるのはめんどくさいという方にはおすすめしません。
倒産しにくい電力会社選びについては下記の記事にまとめておりますので、ぜひチェックしてみてください。
基本料金なしの新電力会社の一覧
こちらが電力自由化になり、おすすめの基本料金なしの新電力です。
2022年7月20日時点では、電気の申し込みは可能となっております。
詳しくは各電力会社の公式サイトで確認してみてください。
電力会社の乗り換えは簡単
電力会社を変更する際は、現在はどこの電力会社でもインターネットで申し込みができます。
これまで契約していた会社に対しては、新しく契約する会社から解約手続きがいくので、自分で何かする必要は無いです。
下記の記事ではおすめの電気料金の比較サイトを紹介しているので、電気代を節約したい方はぜひこちらを参考にしてください。
まとめ
・基本料金0円のプランはこんな人におすすめ
①ファミリー世帯(目安:使用量が300kWh/月以上あるとメリット大きい)
②電気を毎日使わない家
・基本料金0円のプランはこんな人にはおすすめしません
①一人暮らし世帯(目安:使用量が200kWh/月以内だとメリットうすい)
②電力会社をコロコロ変えたくない人
2016年4月に電力自由化によって、たくさんの新電力ができ、基本料金なしのプランを提供している会社もあります。
毎月支払っている電気代で基本料金が0円になると、年間で数千円~数万円の節約になります。
電気代の基本料金0円のプランは、あまり多くはないのですが安心して使える有名な電力会社が多いです。
空き家や別荘を持っている人はもちろん、家族が多かったり一人暮らしで電気をたくさん使う、出張や短期留学で家を空ける予定がある人はぜひ基本料金なしの新電力を検討してみてください。
今日の話は以上となります。
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