電気・ガスのエネルギー業界で、10年以上営業をして生きているキュウタといいます。
最近お客様からこんな質問をいただきます。
賃貸物件に住んでるんだけど、電力会社って変えられないよね?
賃貸でも電力会社は変更できますよ。
お客様の中には持ち家でないと電気の切り替えができないと思われている方がいますが、そんなことはありません。
電力会社の切り替えは賃貸でも問題なくできますが、契約条件によってはできないことがあります。
・賃貸で電力会社を変更する際の注意点
・新電力会社のメリットとデメリット
・電力会社変更時の必要書類について
では、順番に解説していきます!
<プロフィール>
電気・ガスの業界に10年以上勤める30代営業マン
10年以上給湯器とコンロを売り続けている
ガス機器を累計10,000台以上販売した副業ブロガー
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賃貸でも電力会社は基本的に変更可能。必要な手続きとは?
持ち家でなくても、基本的には誰でも好きな電力会社・電気料金プランを選ぶことができます。
新しい電力会社と契約する場合は、現在使っている電力メーターをスマートメーターに交換する簡単な工事が必要です。(すでにスマートメーターを使用中の方は工事不要です。)
「賃貸なのに勝手にスマートメーターに交換しても良いの?」と心配になってしまうかもしれませんが、スマートメーターの設置は国が推進しており、2024年までに完全転換される予定です。
交換工事の立会いは基本的に不要で、わざわざスケジュールを空けなくて済みます。(※メーターの設置状況により立ち会いが必要な場合もあります。)
また、スマートメーターへの交換は原則無料のため、高額な工事費用がかかる心配もありません。
ただし、一部では事務手数料などを設定している電力会社もあるので、切り替える前に確認しましょう。
賃貸物件で電力会社を変更する際の注意点とは?トラブル回避のポイント
前項で説明したように、賃貸物件であっても電力会社は基本的に変更できます。
しかし賃貸物件において1つ注意しなくてはいけないのが「高圧一括受電契約」の場合です。
高圧一括受電契約の賃貸は、電力会社を変更できない
「高圧一括受電契約」は、マンションにおいて大家さんや管理組合が一括で電力会社と契約して、住民に電力を供給する方法です。
この場合、住民は自分で電力会社を選ぶことはできず、大家さんが指定した電力会社での利用が必要になります。このような契約の賃貸物件においては、電力会社を変更することができません。
ちなみに高圧一括受電契約の場合、電気料金が固定されていることが多いため、住民が自分で電力会社を選んだ場合よりも、料金が高くなる可能性があります。
そのため、賃貸物件においてどうしても電力会社を変更したい場合は、大家さんとよく話し合い、解決策を見つけるようにしましょう。
高圧一括受電の特徴
一般家庭で使う電気は100ボルト〜200ボルトと低圧ですが、発電所で作られたばかりの電気は、数万ボルトもある超高電圧です。
その高圧の電気が配電線を通って供給され、最後は電柱の変圧器(トランス)で100ボルトまたは200ボルトの低圧になって私たちの家庭に届きます。
一般家庭が個別で電気契約を結ぶ場合は、この低圧用のプランが一般的です。
管理組合などが契約した高圧の電気は、敷地内にある変圧器で低圧化され、各家庭に送られる仕組みです。
高圧電力は料金が安く、各家庭が個別に契約する一般的な電気料金プランと比べて、電気代を抑えることができます。
ただし、電気の契約者が管理組合や賃貸住宅のオーナーにあたるため、居住者が電気の契約を勝手に変更することはできないという特徴があります。
高圧一括受電の確認方法4つ
あなたが住んでいる部屋が高圧一括受電か確認するには、下記の4つの方法があります。
①請求書か契約書を確認する
②敷地内に変圧器(キュービクル)がある
③大規模マンションやタワーマンション
④ 管理会社やオーナーに直接確認する
では、1つずつ解説していきます。
①請求書か契約書を確認する
カンタンな質問を1つします。
あなたが借りているマンションは、部屋ごとに専用の電気メーターがありますか?
電力会社からあなたに請求書が届き、個別のメーターが部屋ごとにあるのなら、現在使っているのは「低圧」の電力で間違いないです。
インフラ設備に変更はなく、電力需給契約は個人の契約になる為、どこの新電力と契約をしようが自由なわけです。
※一括受電は電気会社がやっているわけではなく、マンション管理会社や大家さんなどが仲介して、請求書を発行しています。
そのため、大家さんが発行した請求書にしたがって、大家さんに電気料金を支払っている場合は、電気事業者の変更は難しいです。
②敷地内に変圧器(キュービクル)がある
発電所から送られてくる高圧の電流を、様々な機械が使える電圧まで下げる変電所のような役割をしているのが「変圧器(キュービクル)」と呼ばれる大きな箱です。
あなたのマンションの敷地内にキュービクルが設置されているなら、ほぼ高圧一括契約で間違いないでしょう。
③大規模マンションやタワーマンション
都市圏にある大規模なマンションやタワーマンションはほぼ高圧契約です。
戸数が50未満なら低圧契約の可能性が高いです。
④ 管理会社やオーナーに直接確認する
①〜③を調べても確信が持てなければ、管理会社やオーナーに電気契約の内容を直接確認してみてください。
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新電力会社のメリットとデメリットとは?
新電力とは、2000年から段階的にスタートした「電力の小売全面自由化」によって、新たに参入した電気事業者のことを言います。
2022年9月には低圧契約件数が2,000万件を突破しており、新電力のシェアは全体の約23%まで上昇しております。
大手電力会社と比べると、基本料金無料やポイント還元などの特典がありますが、新電力のデメリットとメリットについてみていきましょう。
新電力会社のデメリット
解約金が発生する場合がある
契約期間までの日数が多く残っていると、高額な解約金がかかるかもしれません。
無駄なコストがかからないように、切り替えのタイミングを見極めなくてはいけません。
電力会社やプランを見極める必要がある
電力会社変更には手続きが必要であり、その手間が発生します。
自分に合ったプランを選んだり、電気代を節約したりするためには、自分で電力会社やプランを検討する必要があります。
電力会社のホームページに電気料金シミュレーションが用意されていたり、電気料金比較サイトがあったりするものの、自分で比較・検討するには時間と手間がかかるのが難点です。
使用状況に合わないプランを選んでしまうと逆に高くなってしまうこともあるので、検討は慎重に行わなければいけません。
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安定供給の不安
新電力は民間企業であり、他の企業と同じように倒産するリスクがあります。
また倒産ではなく、電気事業から撤退する可能性もあるでしょう。
倒産した場合は、大手電力会社が次の電力会社と契約するまで電力の供給を継続してくれるものの、新たな電力会社と契約を結ぶ手間がかかります。
リスクを避けるためには、より安心できる電力会社を選ぶことが大切です。
新電力会社のメリット
電気料金の削減
新電力が数多く参入したことによって、電気料金の価格競争が起き、電気代の値下げが行われたり、おトクなプランが誕生しています。
自分に合った新電力を選ぶことによって、大幅に電気代を抑えることが可能です。
環境への配慮
自然エネルギーに力を入れている電力会社を選ぶことにより、環境保護に貢献することができます。
サービス内容の向上
電力会社変更により、より充実したサービスを受けられます。災害時のサポートやオンラインサービスを充実させて快適な暮らしを実現させることができます。
電気代を安くするなら新電力への切替がおすすめ!
電気代を安くするうえで、一番効果的なのが「新電力会社への切替」です。
今は「大手電力と契約していれば安心」という時代ではなくなりました。
新電力会社は自由に価格を設定できることから、あなたの生活スタイルに合った料金プランを選ぶことで電気代を安くすることができます!
会社名 | おすすめ度 | 基本料金 | 従量料金 | ポイント | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 新日本エネルギー | ★★★★★ | ※30Aの場合 | 772.2円※東京電力エリア | 一律 26.48円・300kWh以上使う ファミリー向けの 新電力会社 |
2位 | HTBエナジー | ★★★★☆ | ※30Aの場合 | 550円一律 28.6円 ※東京電力エリア | 基本料金3カ月無料 |
3位 | ★★★★☆ | ※30Aの場合 | 815.1円~120kWh:19.88円 120~300kWh:26.48円 300kWh~:30.57円 ※東京電力エリア | 半年に1度 宝くじがもらえる |
電気代を安くする新電力会社おすすめランキング4選
①新日本エネルギー
新日本エネルギー | 東京電力(参考) | |
---|---|---|
供給エリア | 全国(沖縄エリア除く) | ー |
基本料金(30Aの場合) | 772.20円 | 858.00円 |
従量料金(東京の場合) | 120~300kWh:26.48円 300kWh~:26.48円 | ~120kWh:26.48円~120kWh:19.88円 120~300kWh:26.48円 300kWh~:30.57円 |
運営会社 | 株式会社NEXT ONE | ー |
特長 | 安い基本料金&一律の従量料金 | ー |
オススメの人 | 電気を多く使うファミリー向け | ー |
新日本エネルギー
300kWhを超えた分からの従量料金が大手電力よりも料金単価が安いので、使えば使うほどオトクになります。
毎月の電気代が15,000円以上かかっているファミリーにおすすめです。
\ 初期費用0円 ♪ 工事立ち会い不要 ♪ /
②HTBエナジー
HTBエナジー | 東京電力(参考) | |
---|---|---|
供給エリア | 全国(沖縄エリア除く) | ー |
基本料金(30Aの場合) | 550円 | 858.00円 |
従量料金(東京の場合) | 120~300kWh:28.60円 300kWh~:28.60円 | ~120kWh:28.60円~120kWh:19.88円 120~300kWh:26.48円 300kWh~:30.57円 |
運営会社 | HTBエナジー株式会社 | ー |
特長 | 安い基本料金&一律の従量料金 | ー |
オススメの人 | 電気を多く使うファミリー向け | ー |
HTBエナジーは、大手旅行代理店として有名な HISグループが提供している新電力で、大手電力よりも安く電気を使うことができます。
運営会社が大手ということもあり、「基本料金3ヶ月無料」など定期的にオトクなキャンペーンを行っているのが特長です。
300kWh以上使うファミリー向けの新電力会社です。
\ 今なら基本料金3ヶ月無料 ♪ /
③ドリームでんき
ドリームでんき | 東京電力(参考) | |
---|---|---|
供給エリア | 全国(沖縄エリア除く) | ー |
基本料金(30Aの場合) | 815.10円 | 858.00円 |
従量料金(東京の場合) | ~120kWh:19.88円 120~300kWh:26.48円 300kWh~:30.57円 | ~120kWh:19.88円 120~300kWh:26.48円 300kWh~:30.57円 |
運営会社 | 株式会社エクスゲート | ー |
特長 | ・大手電力より基本料金5%OFF ・半年に1度宝くじがもらえる | ー |
オススメの人 | 全ての世帯 | ー |
大手電力会社より基本料金が一律5%安く設定されており、半年に1度ジャンボ宝くじがもらえるという他にはないサービスが特長です。
大手電力と比べて確実に月40~70円ほど安くなるのがうれしいですね。
おまけに宝くじまでもらえる一人暮らしでもファミリーでもオススメの新電力会社です。
\ ジャンボ宝くじが無料でもらえる ♪ /
④サステナブルエナジー
サステナブルエナジー | 東京ガス(参考) | |
---|---|---|
供給エリア | 全国(沖縄エリア除く) | ー |
基本料金(30Aの場合) | 0円 | 858.00円 |
従量料金(東京の場合) | 120~300kWh:27.90円 300kWh~:27.90円 | ~120kWh:27.90円~120kWh:19.88円 120~300kWh:26.48円 300kWh~:30.57円 |
運営会社 | サステナブルエナジー株式会社 | ー |
特長 | 基本料金0円&一律の従量料金 | ー |
オススメの人 | 電気を多く使うファミリー向け | ー |
サステナブルエナジーは、サステナブルエナジー株式会社が運営する新電力で、 AIを活用することで業界最安値圏の電気料金で利用することができます。
300kWhを超えた分からの従量料金が地域電力よりも安く設定されているため、 2〜3人家族など電気を多く使う家庭におすすめです。
\ 基本料金0円 ♪ 工事立ち会い不要 ♪/
電力会社変更時の手続きとは?必要書類と手数料について
電力会社を変更する際は、現在はどこの電力会社でもインターネットで申し込みができます。
オンラインでの申し込みが主流ですが、もちろん電話での申し込みやサービス窓口での申し込みも可能です。
また、一戸建ての場合だけではなく、アパートやマンションなどの集合住宅も基本的には電力会社の変更が可能です。
現在、大手電力会社の電気を使用している場合は、まず毎月届く「検針票(電気使用のお知らせ)」を手元に用意しておきましょう。
電力会社を変更するときに必要な情報は、基本的にこの検針票に記載されています。その情報とは以下の3つです。
①現在契約している電力会社名
②現在契約している電力会社のお客様番号
③供給地点特定番号(電気の使用場所を特定するための全国一律数字22桁の番号)
電力会社変更後の使用量や支払方法についての注意事項
電力会社を変更する際には、使用量や支払方法に関する注意点があります。以下、注意事項について詳しく解説します。
①メーターの取り扱いに注意
電力会社を変更する場合、新しい電力会社によっては、新しいメーターの設置が必要になる場合があります。
現在スマートメーターをお使いの方は交換の必要はありません。
電気メーターは定期的なメンテナンスや点検を行うことで、正確な使用量を把握することができます。
②支払い方法の確認が必要
電力会社によっては支払い方法が限られていたり、支払い期限が異なる場合があります。
必要に応じて手続きを行い、支払いに遅れが出ないようにしましょう。また、支払いには遅延損害金が発生する場合があるため、支払い期限には十分注意が必要です。
③解約金が発生しないか要確認
電力会社変更後の契約内容は要チェックしてください。
特に「最低1年」などの長期契約を条件とする電力会社は注意が必要です。
契約期間中に解約する場合、解約料が発生する可能性があるためです。
多くの電力会社が解約金は設定しておりませんが、一部例外もありますので、おかしな勧誘にはご注意ください。
オール電化の賃貸マンション・アパートでも切り替えられる?
オール電化の賃貸住宅でも、電力会社を切り替えることができます。
ただし、オール電化向けの電気料金プランは夜間の電気代が安く設定されているなど、オール電化住宅に合わせた料金設定になっている点には注意が必要です。
オール電化住宅の方がオール電化向けではないプランに切り替えると、かえって電気代が高くなってしまうことがあります。
現在オール電化住宅にお住まいの方は、オール電化向けプランの中からご家庭のライフスタイルに合ったプランを選ぶようにしましょう。
まとめ:賃貸でも電力切替できるので契約プランを確認しよう
・電気の契約は賃貸でも基本的に変更可能
・ただし、高圧一括受電の場合は変更できない
・電気代を安くするなら新電力への切替がオススメ
「電気代が高いけど、賃貸だから電力会社を変えられない」とあきらめていた人は、この機会にぜひ電力会社の切替を検討してみてください。
電気代を安くするなら「新電力」がオススメです。
今日の話は以上となります。
気になることがあったら、お問い合わせフォームよりいつでも質問してくださいね。
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